自伝云々

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感想 ブラックボックス

※ネタバレ有り


第166回芥川賞受賞作だそうです。2作同時受賞が当たり前になってる最近ですが、今回は単独受賞ですね

バカでも読めるようなとっつきやすさがあり、頭の足りない人が上手く言葉に落とし込めない意識(無意識を含めた)を明らかにしてくれちゃっているな、と思う。文学について「共感できましたー」とか図々しく言うはずもないんだけども、保険とか、健康診断とか、なんやかんやの書類手続きとか……そういうものを前にすると「ああ、これは私が分かるやつじゃないわ」みたいな感じで会話スキップモードに入ってしまう自分としては、ちょっと読み進める手を止められなかった

現代病みたいなもんかなとも思う 気だるげに灰色の日々を送る同世代の多くが変化を嫌い、昨日と全く同じ今日を望む 要はめちゃくちゃ単純化させていただくと、頑張りたくないのよね!それでも同じような毎日でもやっぱり少しは違うし、違うことを自覚できれば、前なのか後ろなのかは分からないけどどこかに進める

あとは刑務所の捉え方が結構前向きな感じだなと思った。学校卒業したら、ゴールが明確に見えてる場所って確かに刑務所くらいなのかも